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24.健太君の証言(1)

2012.02.08.Wed.00:00
敦子が塀の上から学校側に転落したとき、偶然、反対のお寺側で昆虫採集をしていた小学生が二人いました。 そのうち一人はテニスコートの脇で皆が大騒ぎしている現場に勇んで駆けつけ、
「僕たち、お姉さんが落っこちるのを見たんだぞ!」
と自慢げに叫んだおかげで、あとで警察から参考人として呼ばれるはめになりました。 小学生の名前は青井健太君、区立青山第一小学校3年1組の生徒でした。

健太君の証言を聴取したのは、所轄の美咲巡査でした。

小学生から正確な話を聞き出さねばならないということで、若い女性警察官が相手をすることになったのです。
優しくてちょっと良い匂いのする美咲巡査が相手だったので、健太君も上機嫌で知る限りの話をしてくれました。

「あの雑木林は甘い樹液を出すクヌギやコナラの大木がたくさん生えてる。 だから蜜を吸う昆虫が集まるんだ。 カブトムシやクワガタなんかがね。 僕は夏休みになるとあそこで昆虫採集をする。ゲームに夢中で昆虫に興味が無い奴が多いけど、僕は活きた昆虫が好きなんだ。 あの日も僕は同級生の鉄平と二人で蝉を採りに行ったんだよ」

「僕たちがあの塀のそばに近づいたとき、丁度テニス部のお姉さんが向こう側から梯子を登って来て、よっこらせと塀の上に立ちあがったところだった。 白いスカートの下に白いおぱんつがチラッと見えたから、鉄平に「おい、見ろよ。おぱんつ、おぱんつ」って言ったんだ。
僕の声が聞こえちゃったのか、お姉さんがじろっとこっちを見たんで、あわてて眼をそらしたら、塀にでっかいクマゼミがとまっていたんだよ。 このくらい大きかったかなあ」
と言って健太君は右の手のひらを一杯に拡げました。
「東京では滅多に採れない大物だったよ。 警察のお姉さん、蝉にもいろんな種類があって、クマゼミは蝉の王様なんだよ?」
kumazemi


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