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19.12年前の事故(2)

2012.01.28.Sat.00:00
当時顧問の先生は、松岡先生の前任の体育教師でやはり若い独身男性だったのですが、その子を救急車まで運ぼうとしても、体を丸めて久美子部長の手を握って動こうとしないので、しかたなく久美子部長が背中に背負って運んだそうです。

その子は左腕を骨折して、全治2カ月の大怪我でした。
塀から転落したことについて、顧問の先生が本人に事情を聞いても、「足がもつれて気が付いたら転落していました」ということなので、警察沙汰にもならず不幸な事故で収束しました。

でも、彼女が普段から雑木林で傍若無人の振る舞いをしていたことを知っていた部員のあいだから、
「無縁仏の祟りよ。霊が怒って背中を押したのよ」という噂が広まりました。

病院にお見舞いに行った仲間に、彼女自身が「二度とあの場所に行きたくない。今度行ったら殺される」と真剣な表情で呟いていたことも、噂に真実味を与えました。

事件が伝わったお寺側も気にしたのでしょうか、草ぼうぼうに伸びていた藪を刈り取る音が聞こえたり、供養のお線香を燃やしているらしい煙が上がるのが学校の塀越しに見えました。

久美子部長はお寺側の作業が終わるまでボール拾いを禁止しましたが、それが一段落した後は、ボールを拾いに行くことを許可しました。
でも、部員の中には噂を怖がる子もいたので、しばらくの間、久美子部長自らボール拾いに行っていました。
梯子は使用を禁止されたので、校門から出てぐるりと廻って雑木林に通っていました。

そのうち1年生たちが、部長だけにボール拾いをさせるのは心苦しいと申し出たので、皆の動揺が収まってきた秋頃からは、再び1年生が拾いに行くようにしたそうです。
そのころには、学校側には隠れて、再び、便利な梯子を使うようになりました。

その後、骨折した子は、何となく部員と距離を置くようになり、怪我が治ってもテニス部に戻ってきませんでした。

怪我をするまでは、とても明るくて活発な子だったのに、帰宅部になってからは憂鬱な表情でセンター街を一人でうろついていたそうで、マンバとつるんで補導されたりして結局2年生になる前に転校して、淋しく姿を消したそうです…。

sayonara

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