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52.伝説の真相(4)

2011.12.05.Mon.04:41
「tomokoちゃんの学校の創立から10年以上経って、戦後、洋装の普及と経済の復興とともに、ようやくズロースが普及してきた。
今のショーツの原型は、1955年に鴨居羊子さんがスキャンティという形態を発表してからです。
そのころから、レーヨンやナイロンの化繊を使った下着や、従来の白一辺倒ではないプリント柄や赤や青などカラフルな下着が世に出てきた。

綿製品を扱っていた富豪様は、戦後になってコットン製ショーツが普及すると思って、大量の綿布に投機資金をつぎ込んでいたのではないかな。 当時の商人としてやりそうなことだからね。
ところが予想外な化繊や色物の進展に、コットン白無地ショーツが先細りになると不安を感じたのではないだろうか。

彼は僕と同じようなことを考えたのだと思うよ。
自分がスポンサーである学校の戒律を、自分の商売に都合の良いように変える。 セシル様の伝説も手直しする。 綿の白無地ショーツが神聖な物だという教えを創る。 女生徒には厳しく使用を勧める。 系列校を増やして教えを広める。 そうして、若い女性にとっては、綿の白ショーツは神聖なものだ、化繊のカラー物は清純な女性は穿かないものだ、という風潮を世に広めようと目論んだのではないかな…。
まあ、時代の流れには逆らえず、見事に失敗したようだけど」


「あなたって…」
私はもう驚くのを通り越してあきれてしまいました。
「いろんなことを知っているし、いろんなことを考えるのねえ。 不思議な人だわ…」

****************


その日、別れ際に冬彦さんは、私に向かって申し訳なさそうに言いました。
「今日は僕ばかりしゃべったような気がする。 きみの母校について、いろいろ立ち入った事を話したけど気を悪くしないでくださいね。 これに懲りずに、また会ってくれないかな?」
「いいわよ? 私もあなたに興味が湧いてきました。 またお会いしましょうね」
私は社交辞令ではなく、本心からまた会ってみたいと思いました。


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