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49.伝説の真相(1)

2011.12.05.Mon.01:48
全てを語り終わった冬彦さんは、空になった冷酒の瓶を振って、もう一本飲もうかなと呟きながらテーブルのベルを押しました。

私は放心状態で、何も言えず冬彦さんのお顔を眺めるだけでした。
「そうだったの。あの人が…そうやって…」

新しい冷酒の瓶が届くと、私にも奨めながら冬彦さんはこんなことを言いました。
「ねえ、tomokoちゃんの学校の戒律と校則は素晴らしい。 僕は全国の女子校がこういう校則になったら素晴らしいと思うよ。 でもこの事件は、その厳しい戒律と校則から生まれたと言ってもいいんじゃないかな。 事件解決の鍵も、その校則にあったのだけれど」

そして、さらに私が驚くようなことを言いました。
「戒律のもとになっているセシル様の伝説。 あれも事実とは違うんじゃないかと思うんだ」

私は再び、びっくりして冬彦さんのお顔を見上げました。
今まで聖なるセシル様の伝説について、何か異論をおっしゃる方など見た事も聞いた事も無かったからです。
代々の学校長先生がお聴きになったら、前代未聞の無礼な発言にお怒りのあまり卒倒するかもしれません。

「どういう事ですか? セシル様の伝説が間違っているというのですか?」
私は詰め寄りました。

「いや、お気を悪くしたら申し訳ない。 これは僕個人の解釈だと思って聞いて下さい」
冬彦さんは静かに続けました。
「僕が最初に疑問に思ったのは、セシル様は何故、お縄をほどく事を拒絶したのかということです。 セシル様のおっしゃったことは一応理屈に合っている。 「胸お縄」が女性の弱い心をきつく戒め、「股お縄」が女性の性に関する弱さを戒める。 だから縛られたままが良いとおっしゃったのでしたね。 そのことが、tomokoちゃんの学校が聖なるお縄と聖なる股布を神聖視する根源になっている。

でも、処刑されてしまえば、縄で縛られていようがいまいが、関係ないのではないですか? 死んでしまえば改宗もできないし、性奴隷になる事もない。 何故、死後まで縄で縛られることを要求したのでしょうか。 セシル様には、処刑前も処刑後も、何か縄をほどかれては困る事情があったのではないでしょうかね」

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