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40.事件の真相(4)

2011.12.02.Fri.04:06
「ところで、結局、あの事件はどうなったんですか?」
注文した別銘柄の吟醸酒を口に含んで、これもフルーティーで美味しいなぁと眼を細めながら、冬彦さんが話題を変えました。
「警察は盗撮犯の僕には詳しい事を教えてくれなかったんですよ」

そこで、私は冬彦さん相手に事件についてのお話を始めました。(先に皆さんにお話したことです。)
自分が見聞きした情報をすべて冬彦さんに伝えました。

冬彦さんほど頭脳明晰でない私が、5年前を思い出しながら、たどたどしく話を進めるので、結構時間が掛かりました。 それでも、冬彦さんは吟醸酒をちびちびと味わいながら、ずっと黙って聞いていてくれました。
校則ショーツの話になると、我が意を得たりといった嬉しそうな顔でうんうんと頷いていました…。

**************


私の長いお話がひととおり終わりました。

しばらく黙って何か考えていた冬彦さんでしたが、やがて私の眼を見つめて、
「松岡先生は事故死じゃない。 殺されたんだ。 犯人は……さんだ」
はっきりと口にしました。

私はびっくりしました。
「どうして殺人だっていうの? 警察は事故だって言っていたのに」

彼の口からある人の名前が挙がったことも意外でした。
「あの人が人を殺すなんて信じられないわ。 何故あなたはそんなことを言うの?」

「だって、論理的に考えれば、真相は自ずから判ることじゃないか」
冬彦さんは、むしろ意外そうな表情でした。

「どうしてそんな結論が出るのかしら。 私には見当もつかない…」

困惑して見つめる私に向かって、冬彦さんはにっこり微笑みながらこう言いました。
「tomokoちゃんの話を聞けば十分だよ。 事件を解決する全ての鍵が含まれている」

親しくお話を交わしたのは今日が初めてなのに、いつの間にか私をちゃん付けで呼ぶようになっていましたが、何故か不快ではありませんでした。
同じ事件を経験した者同士が、不思議な縁で5年後にめぐりあった一種の連帯感が、二人の距離を縮めたのでしょうか。
それとも、私が少しずつ、この不思議な男性に心を開いていたのでしょうか。

そんなことより、私は事件の真相が気になって仕方がありませんでした。
「ねえ、どうしてあなたがそう考えるのか、教えて下さい」
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