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1.プロローグ(1)

2012.03.26.Mon.00:00
ボボボッというツインエキゾースト独特の排気音が聞こえたので、レースのカーテン越しに出窓の外を見ると、見慣れた白いBMWが私の家のガレージにお尻を突っ込んでいるところでした。

「ピンポーン」
約束の時間ぴったりに、門扉のインターフォンが鳴りました。

「はーい!」
私は玄関から飛び出し、芝生の上を走って冬彦さんを出迎えに行きました。 外に出たとたんに腕の皮膚がちりちり焦げそうなほど太陽光線が強い夏真っ盛りです。

彼が私のお家に遊びに来るのはこれで二回目。
朝から汗をかきかき部屋のお掃除をして、お気にの花柄夏ワンピに着替えて待っていました。

「すいません、おじゃまします。」
家族がいないことは伝えているのに、玄関の奥に向かって律儀に挨拶する彼。
ダーク系のポロとソフトパンツが、細身で長身の身体によく似合っていて素敵。

「さ、遠慮なく上がって。 うちの家族は旅行に行って誰もいないから。 二階の私のお部屋に行きましょう?」
「うーん、いいのかなあ。ご両親がいないときに。」
シューズを脱ぎながら呟いています。

「何言ってるのよ。 前回来たときに、うちの親にはちゃんと挨拶が済んでるんだから、何の遠慮も無いわよ。」
「そりゃ、そうだけど・・・。ご両親がいない隙に娘の部屋に入るってのは、何ていうか、泥棒猫みたいな気分だなぁ。」
変なところに古風で生真面目な彼でした。

「先に二階に上がってて。 エアコンは入れてある。 いま冷たい飲み物を用意するから。」
私があとから階段を昇って部屋に入ると、彼は私のベッドに腰掛けて大人しく待っていました。
「道路、混んでた?」
冷えたベルガモットオレンジティーの入ったコップを差し出すと、
「そうでもなかったよ。サンキュ。」
嬉しそうに受け取りました。
私も並んでベッドに腰掛けました。

私のお部屋はそう広くないので、椅子は勉強机にひとつだけです。だから、二人は壁側のベッドに腰掛けてお話をしたり、音楽を聴いたり、DVDを見たりするのです。
もちろん、もうひとつ椅子を用意することだって出来ますが、敢えてそうしません。だって、向かい合わせより並んだほうが楽しいんですもの…。

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