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46.彼のつぶやき(1)

2012.03.18.Sun.00:00
お話は一段落したのでしょう。
口を閉ざした冬彦さんは、ベッドに仰向けになったまま、黙って天井を見つめていました。 不運な少女たちの運命に思いを馳せていたのでしょうか。

バスシーツの下で今までずっと握ってくれていた私の手を離して、彼の右手がそっと私のお腹の上に置かれました。
私の中で何かが沸き起こる感覚がありました。
彼の手が、遠慮がちに、さっき愛してくれた部分に近づきました。 そこは甘い期待でもう潤んでいます。 指が優しく若草をかき分けました。

その時です。 私の聞き間違いでしょうか? 確かに彼がこうつぶやくのが聞こえたのです。
「まるでライオンのたてがみだな・・・」

「ちょっと、冬彦さん。 いま何て言ったの?」
私は彼の手を振り払って、ベッドの上に飛び起きました。
「私はそんなに濃い方じゃないわ。 ひどい!」

甘い雰囲気は一瞬にして吹き飛びました。 私は一気に身体が冷めていくのを感じました。 自分の彼女に対して、どうしてそんなひどいことを言うのでしょうか?

涙をぽろぽろ流して泣き出した私を見て、冬彦さんはびっくりした様子で、
「ちょ、ちょっと待って。 何か勘違いしていないか?」
自分も起き上がって、私と向き合いました。
「『ライオンのたてがみ』は、有名なシャーロック・ホームズのお話だよ?」

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