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39.伝説の真相(1)

2012.03.04.Sun.19:00
「ねえ、香織はどうしてそんなことをしたの? 敦子の敵討ち? でも敦子は健太君にどんな恨みがあったの?」
「敦子さんの恨みを説明するためには、テニス部の伝説の真相を話す必要がある。 長くなるけど、いいかな?」
「大丈夫。 ずっと聞いてる。」
お部屋のベッドの上で二人きり。 横にいる彼が私だけに話しかけてくれるのですから、この時間がいつまで続いたっていいと思いました。

「君が話してくれたテニス部の伝説だけど、過去、延べ何百人というテニス部員が登っても怪我をしなかった塀のてっぺんで、何故、12年前の1年生と6年前の敦子さんの二人だけが、足をもつれさせたのだと思う?
その二人はお墓を荒らしたから無縁仏の霊が怒って背中を押したなんて話は無しだぜ。 二人とも活発で運動神経が良かったそうじゃないか。 眩暈を起こしたわけでもない。 そんな二人なのに事故を起こすのはおかしいんじゃない?」

「わからない。 何も理由がないのにそうなったって、本人が言っていたらしいけど。」

「本人はそう言っていても、それが真実とは限らないよ? 本当は理由があったのに人には言えなかったのかもしれないしね。」
「誰かに口止めされたとか?」
「いや、これだけの大怪我をしたんだ。 誰かのせいで事故が起きたのなら、たとえ脅迫されても警察に訴えるだろう。」
「じゃあ、どうして?」

「例えば、」と冬彦さんは考え深げに言いました。「そう、例えば、恥ずかしくて人に言えなかったとか。」
「恥ずかしくて?」
「そう、誰のせいでもない、不可抗力なんだけど、女子高生がとても恥ずかしくて言えないような事情があったら、何も理由がなかったと言い張るだろうね。」

私はいくら考えても具体的な理由が思いつきませんでした。
「ねえ、あなたが言う真相というのを教えて。」
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