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32.謎解きはベッドの上で(1)

2012.02.22.Wed.19:00
二人の前には空のビールグラスがふたつ、淋しそうに立っていました。
冬彦さんは私のお話の途中から、氷の入ったお水を飲んでいたようです。
ピザのお皿もきれいに片付いていました。

「そろそろお酒も醒めてきたかな。 厚木の渋滞にはまる前に、君を家まで送って行かなくちゃ。 話の続きは車の中でしようか?」

「まだアルコールが抜けていないんじゃない? もう少ししてからの方がいいと思うわ」

今日の私は、まだ帰りたくありませんでした。 もっと深く彼のことを知りたかった…。

「そう?」
冬彦さんはちょっと不思議そうに私を見つめました。
私は心を見透かされたようで、なんだか恥ずかしくなって窓の外に視線をそらしました。
彼もつられて、窓の外に顔を向けました。

昼の長い夏でも、だんだんあたりは薄暗くなっていて、国道の向こうに、周囲をきらびやかな照明で彩られた建物が眼に入りました。
昼間は気がつきませんでしたが、辺りが暗くなるにつれて、輝く外観が急に存在感を増したようでした。
それは銀色に光って、私たちに何かの合図を送っているようでした。 
今日がそのときだと・・・。

「もう一度シャワーを浴びて、酔いを醒まして帰ろうか? クラブハウスは閉まっちゃったから、どこか別の場所で・・・」
冬彦さんが窓の外を眺めながら、さりげなく言いました。
私は眼を伏せて、黙って頷きました。

madonosoto

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